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幾島 毅; 石塚 宏*
JAERI-M 9265, 90 Pages, 1981/01
黒鉛ブロックから構成された多目的高温ガス実験炉炉心の耐震研究の第1段階として、炉心構成要素であるブロックを積み上げたコラムの1/2縮尺模型の耐震試験と解析についての報告書である。得られた結果は次の通りである。(1)コラムはブロックのロッキング運動に起因するソフトスプリング特性を有する。また、ギャップによるがた系のハードスプリング特性を有する。コラムは非線形の共振特性を有し、跳躍を伴なった履歴現象を示す。(2)加振振幅の増加に従って、コラムの共振振動数は降下する。(3)加振加速度の増加に従って、衝撃力は増加する。(4)ギャップ幅の増加に従って、衝撃力は増加する。(5)地震波入力に対する応答値は正弦波のそれの40~70%である。(6)コラムの減衰定数は約30%であり、コラムの振幅の増加に従って増加する。(7)コラムの変位と衝撃力の実験値と解析値は良い一致をみた。なお、本報告書は1コラム耐震試験に関する総合報告書である。
幾島 毅; 本間 敏秋*
Journal of Nuclear Science and Technology, 18(7), p.514 - 524, 1981/00
被引用回数:3 パーセンタイル:45.64(Nuclear Science & Technology)ブロック型燃料から構成された高温ガス炉の耐震研究の一環として、炉心を垂直に切断した垂直2次元炉心モデルによる振動実験を実施して、炉心の振動特性を明らかにした。 得られた結果は次の通りである。 (1)側方反射体を柔支持した場合、剛支持に比較してコラムの変位は大きいが、衝突力は小さい。 (2)剛支持ではダウェル力は柔支持よりも小さい。 (3)ガス圧力差はコラムの変位と衝突力を小さくする。
宇賀 丈雄; 白木 万博*; 本間 敏秋*; 稲塚 久*; 中島 宣文*
JAERI-M 8354, 77 Pages, 1979/08
本報は地震時におけるPWR用余熱除去ポンプの機能実証試験結果の概要を述べたものである。PWR用余熱除去ポンプが耐震クラス・安全機能などを勘案してアクティブコンポーネントから選定され、当核ポンプの構造や運転状態の調査、試験用地震波などが決定された。さらにポンプの振動性状や耐震設計裕度を求めるのに必要な試験計画を立て、試験装置・計測系の設計・製作を行なった。振動性状や応答特性に関する試験結果からポンプの耐震性について要約すると(1)ポンプの運転に必要な付属配管系の剛性を高める補強材の取付けは耐震性の改善に必要となる。(2)ロータ・軸・軸受系の固有振動数が高いことから、十分高い周波数成分の外乱を受けない限り、回転機械としての耐震性は確保されている。(3)PWR用余熱除去ポンプに対して限界設計地震の2.6倍以上の耐震裕度が確保されていることなどが明らかになった。
高津 英幸; 清水 正亜; 奥村 光男*; 川上 誠*
JAERI-M 8350, 39 Pages, 1979/07
即に報告済みである解析手法及び固有値解析の結果を用いて、JT-60本体の地震時の応答解析を行った。解析は、EL CENTRO波及びTAFT波について、最大入力加速度が水平方向 200gal、鉛直方向100galの入力条件で行った。解析結果によれば、装置本体は真空容器を除いて一体と振動し、最大1.06cmの変位を生じる。これに対し、真空容器は独立な動きを呈し、最大変位1.72cmとなる。更にベローズは、隣接厚内リングの変位に伴う強制変形を受け、厚内リングの振動の振幅と位相が最悪の場合を考えると生じる応力強さは約24kg/mmとなり、他の設計荷重との重量を考えると許容応力を越える為、真空容器支持系の剛性を上げる為設計変更が必要である事が明らかとなった。更に、星形トラスの耐震有効性、コンポーネント間の干渉は生じない事等も明らかにされた。